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4/29 雷雨に遭遇、赤坂山(滋賀)

マキノの赤坂山を歩いた。今回は赤坂山の自然観察会ということで、いつもとはちょっと違った趣の山歩き。

これまで自分の山歩きでは、目的のコースを歩くこと自体が楽しみだった。もちろん歩きながら風景や周囲の自然も楽しんではきたが、今回のように自然観察そのものが目的の山歩きは初めての経験だ。山の新しい楽しみ方を経験できるかもしれない。

今回の自然観察会は『赤坂山の自然ガイドブック』という冊子を企画編集したマキノ自然観察俱楽部の主催である。集合場所に集まった後、マイクロバスで黒河峠へと向かう。林道の途中でバスを降り、林道沿いの植物や樹木を観察しながら歩いた。主催者のTさんが立ち止まって植物の名前や特徴などを説明してくれるのだが、多すぎて覚えきれない。とりあえず名前だけメモしておき、帰ってからゆっくりガイドブックで調べることにした。

代表的な高山植物や樹木などはある程度知っている。でも低山の植物についてはあまり知識がない。スミレだけでも何種類もあるとは知らなかった。新しい植物が出てくるたびに立ち止まって観察するので、一向に先に進まない。イラチの自分に、これは山歩きではなく自然観察会なんだと言い聞かす。

山の斜面を眺めると、ブナの新緑が鮮やかだった。このエリアでは標高300mくらいからブナが育つらしい。それに今年は4,5年に一度しか開花しないブナが開花している。ブナの花を初めてじっくり見ることができた。

のんびり歩いてやっと登山口の黒河峠に着いた。峠のすぐ上のブナ林でランチタイム。この日は大気の状態が不安定で雷雨になる可能性が強かった。風衝草原で樹木のない赤坂山の稜線で雷に遭ったら嫌だなあと気持ちは焦るが、仕方ない。自分は先に先に進もうとする傾向が強すぎるのか。食後、やっと山歩き開始。歩き出してわずかで雨がぽつぽつ落ちてきた。空もゴロゴロ鳴りだし、どうやら雷雲が近づいているみたいだ。

雨粒が大きくなり、全員雨具を着用する。三国山への分岐を過ぎるころから雨と雷鳴が激しくなってきた。明王の禿を過ぎ、赤坂山の登りにさしかかるあたりの杉林の中で、雨具を着て突っ立ったまま雨宿りする。手が冷たい。20分ほど雨宿りしていると、空が明るくなり始めた。再び出発して、赤坂山山頂に着く頃には雨はほとんど上がっていた。なんとか落雷の危機は脱したみたいだ。

強い季節風のために高木が育たない赤坂山の稜線を歩き、粟柄越えからスキー場への下山路を下った。オオイワカガミやトキワクソウ(イワウチハの一種らしい)の花を楽しみながらブナ林を下る。真っすぐスキー場には向かわず、う回路コースを通って麓の温泉に着いた。午後4時ごろに解散。小屋に戻ってからメモとガイドブックを照らし合わせて、この日見かけた植物の復習をした。こんな花もあったなとわかってくると意外に楽しい。

赤坂山から寒風、大谷山にかけての山域は何度も歩いているお気に入りの場所だが、植物の植生などは知らないことばかりだった。風景や歩くこと自体を楽しむだけでなく、自然観察をしながら歩くのもいいもんだと少しは思えるようになった。


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